株式会社ノベルクリスタルテクノロジーへの追加出資のお知らせ
- β型酸化ガリウムパワーデバイスの製品開発を更に加速し、事業化へ -

2022/02/21 株式会社タムラ製作所

株式会社タムラ製作所(本社:東京都練馬区、代表取締役社長:浅田 昌弘)は、当社からのカーブアウトベンチャーおよび国立研究開発法人情報通信研究機構の技術移転ベンチャーである株式会社ノベルクリスタルテクノロジー(本社:埼玉県狭山市、代表取締役社長:倉又朗人)が実施する第三者割当増資の一部を引き受け、追加出資を実施いたしました。



【追加出資の背景と目的】


ノベルクリスタルテクノロジーは、新世代パワーデバイス用半導体として注目を集めているβ型酸化ガリウム(β-Ga2O3)単結晶基板・エピタキシャルウエハの開発・製造・販売およびパワーデバイスの開発を行っています。

β-Ga2O3を使ったパワーデバイスは低コストと高性能を両立できる製品であり、省エネ型社会の実現に向け、その期待は益々高まっています。タムラ製作所は、その周辺で使用される電子部品や電子化学材料を取り扱っており、共に成長することを目指しています。

ノベルクリスタルテクノロジーは今回の増資で得た資金および各投資家とのパートナーシップにより製品開発を更に加速し、β-Ga2O3の事業化を進めていきます。具体的には、2022年度に販売開始を予定しているショットキーバリアダイオードの製品化に向けて、100 mm基板・エピタキシャルウエハの製造を補強するための設備投資を進めます。



【ノベルクリスタルテクノロジーの活動成果】


現在ノベルクリスタルテクノロジーより販売中のβ-Ga2O3ウエハは全て研究開発用ですが、その市場シェアはほぼ100%です。また、開発中のダイオードやトランジスタの特性においても世界をリードする成果を報告しています。



〈ノベルクリスタルテクノロジーの主要製品〉




2020年度に実施した前回増資以降、クリーンルームの拡張および設備投資を行い、超低損失大電流のパワーデバイスの実現を可能とするβ-Ga2O3の100 mmエピタキシャルウエハの高品質化および量産体制の構築を進めて参りました。また、ダイオードやトランジスタへの開発投資を積極的に行い、多くの開発成果を上げています。2021年に発表した主な開発成果は以下の通りです。


<2021年6月>
・高品質β型酸化ガリウム100 mmエピウエハの開発に成功し、100 mm量産ラインでの酸化ガリウムパワーデバイスの製造が可能に。
・世界最高耐圧(4.2 kV)の酸化ガリウム縦型トランジスタの開発に成功し、酸化ガリウムパワートランジスタの開発を加速。

<2021年12月>
・世界で初めて、アンペア級・1200 V耐圧の酸化ガリウムショットキーバリアダイオードの開発に成功。




【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社タムラ製作所 広報・IRグループ 田村・野口
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