太陽電池パネル向け 残さが少なく受光面に影響しない超低残さフラックスを開発

2014/05/30 株式会社タムラ製作所

株式会社タムラ製作所(本社:東京都練馬区、代表取締役社長:田村直樹)は、独自技術により従来品と比較して60%残さが少ないフラックスを開発いたしました。酸化物を除去し、酸化を防ぐ材料として使われているロジンなどの固形物を減らし、はんだ付け後、残さとならない材料を新たに自社開発し配合することにより、従来品と同等の性能を実現しました。

バスバーを使用した太陽電池パネルの接合向けに需要が見込めると考え、中国を中心に広くサンプル出荷・販売をスタートいたします。


【概要】


現在、スマートフォンなどの電子機器の小型・薄型化により表面実装タイプの部品が増加したため、はんだとフラックスを混ぜた状態のソルダーペーストが主流となり、微細接合におけるフラックスの世界的な需要は減っています。一方で、バスバーを使用した太陽電池の接合やLEDの接合など、現在でもフラックスを使って接合する製品での新しいニーズと需要が増えてきています。

今回開発したフラックスは、部品接合時のはんだの酸化を防止するほか、はんだ付けの前に部品の電極や銅箔に塗布し、酸化物を除去することで、はんだをなじみやすくして接合しやすくする役割を担うポストフラックスです。

新製品の「超低残さフラックス」は、太陽電池のバスバーにおいて、表面にフラックスの残さが広がり、白く残り受光面を汚すことが問題となっているところに着眼点を得て、開発をスタートしました。

ロジンなどの固形物が残さの広がりの原因になると考え、最小限に減らしつつも酸化防止や酸化した膜を除去する力は落とさないような材料を開発、配合することでフラックスの残さの広がりを抑えつつ、従来品と同等の酸化除去能力を保持する新しいフラックスを開発いたしました。

今後もフラックスの開発を強化推進することで、フラックス単体の新しい需要はもとより、表面実装に使用されるソルダーペーストのぬれ性、接合性の向上なども同時にはかってまいります。



        超低残さ開発品(はんだ付後外観写真)     当社従来品(はんだ付後外観写真)




【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社タムラ製作所 経営管理本部 経営支援IRグループ
TEL 03-3978-2031
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