NT880はROUTER(10240×10240)と最大1024ch音声信号処理のDSP COREにより大規模システムが構築可能な生放送対応デジタルミキシングコンソールです。
ADXシリーズ、AMQシリーズで得たノウハウと、タムラオリジナルの高速伝送プロトコルTR-NETを活用したストレスフリーな操作性を実現したタムラのフラッグシップモデルです。
チャンネルパラメータの操作には、一箇所のパネルにチャンネルをアサインするセンターアサイン方式と、アナログコンソールのように、各チャンネルごとに操 作を行うチャンネルベース方式があります。 1 つのチャンネルの音に集中したいときには、一度に全てのパラメータが操作できるセンターアサイン方式が適しています。 一方で、生放送中など、急を要する状況では、同時に 複数のチャンネルの操作ができるチャンネルベース方式が便利です。 この二つのオペレーション方式は、それぞれが適している状況が異なります。 その両方を、状況やミキシングエンジニアの慣れに応じて使い分けられるように、どちらの方式でも操作可能にしています。 特に、チャンネルベース方式では、チャンネルあたり14 個のエンコーダを配置することで、極限まで機能切替操作を排除し、刻々と変化する状況に迅速に対応できる高い操作性を実現しています。
「チャンネルを作成する」、「使わなくなったチャンネルを削除する」、「マイクが一本追加になったので、手元 のチャンネルに新しいマイクチャンネルを割り込ませたい」など、チャンネルのレイアウトは、一度決めてしまったら変わらないものではなく、状況に応じてフレキシブルに変更したいものです。そこで、タッチパネルに、チャンネルの作成、削除、複製、カット&インサートなどの高度なチャンネルレイアウト機能を実装しています。直感的に、即座に、理想のチャンネル配置にすることができます。
最大で150本のフィジカルフェーダー数のシステムに対応できます。最大フェーダー数の範囲内であれば、筐体の異なる複数のコンソールを、1つのコンソールシステムとして動作させることも可能です。(*1)
複数のエンジニアでミキシングをする場合、一人のエンジニアが、コンソール全体に関わる操作を行うと、他のエンジニアの操作が一時的に中断したり、操作中の 設定が破棄されてしまう場合があります。それを防止するために、セクションという概念を導入しました。セクションとは、一人のエンジニアが操作を行う範囲を指定するもので、1 つの操作の影響範囲は同一セクションに限定されます。また、セクションごとに独立したPFL とAFL を設定することができるため、異なるコンソールシステムで作業を行っている様な操作感を得ることができます。1 つのコンソールシステムは、最大4 つのセクションに分割することができます。
複数オペレータが同時に操作することを想定した制御システムになっています。4 人で同時に負荷のかかる操作を行っても、操作パネルの表示などのレスポンスや、音声への反映が遅れることはありません。
コンソール
供給電圧 | AC100-240V 50/60Hz |
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最大物理フェーダー数 | 150フェーダー |
Bank / Layer | 6Bank / 2Layer |
Fader Group数 | 32Group |
音声系統(sf=48khz)
Master Bus | 最大3系統(1系統あたり8Bus) |
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Group Bus | 最大32Bus |
Aux Bus | 最大48Bus |
N-1 / MT Bus | 最大128Bus |
AFL | 1系統(Surround) |
AFL/PFL | 3系統(Stereo) |
PFL | 1系統(Stereo) |
Main Monitor | 1系統(Surround+Stereo) |
Sub Monitor | 5系統(Stereo) |
音声制御パラメータ
HA Gain | +10dBu~-64dBu |
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Trim | +24dB~-24dB |
Delay | 5000ms以上 |
Filter | Filter1(HPF/Notch) Filter2(LPF/Notch) |
Equalizer | 4Band (各Band 全周波数対応) |
Dynamics | Compressor 2系統Gate/Expander 1系統 |