使用上の注意
<共通>
1.センサには有極性電子部品が使用されています。接続の際電源の極性を誤ると破損しますので、ご注意ください。
2.静電気、過電圧によってホール素子の不平衡電圧が増加し、オフセット電圧が変化する場合があります。取扱い及びアプリケーションでは充分にご注意ください。
3.ノイズの影響を防ぐため、出力線はツイスト線かシールド線をご使用することをお奨めします。
4.他の機器から発生する磁界により、所定の精度が得られない場合があります。装置内のセンサ配置についてご注意下さい。
5.弊社製品(一部機種を除く)は、スペックシートの測定条件(負荷条件 , 入力電圧)にてトリミング調整しております。従って、測定条件と異なる回路条件下では、各種特性値 ( オフセット、定格出力、etc)及びその偏差が変動する可能性があります。尚、スペックシートには変動する特性項目の全てを記載しているわけではありません。
6.貫通穴構造の製品は、貫通一次導体の位置により特性(定格出力、応答性, etc)が変動します。弊社の特性規定は、製品貫通穴と同面積の一次導体を使用したときです。
7.スペックシートの定格電流は、設備の都合により直流電流にて規定しております。
8.コネクタ接続型の製品は、勘合部分の端子メッキが同じものをご使用下さい。勘合部分のメッキが異金属の場合、ガルバニック腐食により不具合が発生する可能性があります。
9.高温高湿の環境下での保存は避けて下さい。
6ヶ月以上保管される場合、はんだ付け性をご確認の上ご使用願います。(基板にはんだ付けする製品)
10.起動毎にオフセット電圧を基準値として読み込み、ゼロ点調整することを推奨します。
また、数ヶ月間の連続運転や使用環境の温度/湿度の変動が大きいことが想定される製品につきましては、アイドリング時(電流が流れていないことが明らかな場合)に定期的なゼロ点調整を推奨します。
<磁気比例式(Open loop)>
L**シリーズ(**は数字)
1.被測定電流の周波数が高い場合には、コア材の鉄損よりコアの発熱が大きくなり、内部回路が破損する可能性があります。
その場合には、測定電流よりも定格電流が大きい製品を使用されるか、磁性体としてフェライト材料を使用している機種を選定して下さい。
2.被測定電流が定格電流を超えると鉄芯の飽和により、被測定電流に比例した出力電圧が得られないことがあります。
<磁気平衡式(Closed loop)>
S**シリーズ(**は数字)
1.磁気平衡方式製品(Sシリーズ)の両電源製品は、正負の両電源電圧を同時対称に印加して下さい。同時印加されない場合には、オフセット誤差が増えます。
2.最大電流について通電時間制限があります。この時間を超えてご使用された場合、内部回路が破損する可能性があります。
3.電流出力タイプに接続する負荷抵抗は、ご希望の出力電圧範囲にあうように精度及び温度特性の良い抵抗をご使用下さい。
4.2次側電源の消費電流は、被測定電流Ifに比例して増減します(If÷KN, KN:2次側巻数)。2次側電源の電流能力は十分に持たせて下さい。
<フラックスゲート方式(磁気平衡型)>
F**シリーズ(**は数字)
1.2次側電源の消費電流は、被測定電流に比例して増減します。2次側電源の電流能力は十分に持たせて下さい。
2.出力電圧、リファレンス電圧には約450kHzのリップルが含まれておりますので、必要応じて外付けコンデンサを追加して下さい。